モーハワイ☆コム

アーカイブ: 2018年7月

雑草との闘いは人間が勝手に作った概念。でも闘う。


201808 coffee culture
雑誌「珈琲と文化」2018年夏号に拙稿が掲載されたのでHPへ転載しました。雑草との格闘に関してです。ご笑覧ください。
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初摘みコーヒーは破棄


201807 first pick
今年はコーヒーの開花が変だ。うちの農園では、昨年末に少し咲き始め、2~3月に大量に咲いてコナスノーとなったが、その後もチョコチョコと咲き、いまだに咲き続けている。困ったものだ。

一方、収穫は8月頃から始まる予定で、10~12月がピークになると思う。

同じコナでも、畑により開花時期や収穫時期は異なる。今年は標高の低いサウス・コナの農園ではコーヒーの収穫が始まっており、既に3周もしたという話を聞いた。

うちの農園でも、気の早いあわて者の実が赤くなり始めている。予定よりも一カ月も早く赤くなったので、品質は良くない。もったいないけど、赤くなった実や赤くなり始めたものはすべて摘み取って破棄。今年収穫予定量の0.2%位で量は少ない。コーヒーに関しては、いわゆる「一番摘み」「初摘み」の品質はよくない。

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マカデミアナッツの殻をコーヒー畑に撒く


201807 macnut husk 201807 macnut husk2
マカデミアナッツの殻を買った。コーヒー畑に撒く。一年間に収穫するコーヒーの実の有機物に相当するマカデミアナッツの量はトラック一杯分。それを畑に投入すれば、有機物の量はバランスする。

マカデミアナッツはEM菌をかけて、2週間ほど発酵させた。これに有機肥料を混ぜながらコーヒー畑に撒く。この肥料は魚の骨を炭化させEM菌を混ぜ込んだ物なので、畑中が魚臭い。でも大丈夫、コーヒーは魚臭くなりません。
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フレーバー石鹸を食べてみた


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日本人が使う英単語で英米とは意味が違うものがある。例えば、ヒップ。日本でヒップとはお尻を指すが、英語のHipは腰(骨盤の横)、あるいは股関節を指す。日本語 でヒップアップとは運動等で骨盤の前傾姿勢を保つ筋肉を鍛えて上向きの美尻を作ることを指すが、英語ではそうは言わない。2月の農園便りで記した通り、そもそも黒人・白人は日本人に比べて骨盤が前傾しているので、お尻は自然体でも上を向いている。

ナイーブも違う。日本で「彼はナイーブだ」というと、「繊細だ」という意味で肯定的に使われることがあるが、英語のNaïveはネガティブな意味。”You are Naïve”などとうっかり言ったら、「世間知らず」、「経験が足りない」という悪口になる。以前、友人が私のコーヒーを「とってもナイーブ」と表現した。純真、素朴、あるいはデリケートな味ぐらいの意味で使ったのだろうが、英語だと経験不足・実力不足のコーヒーとなってしまう。面と向かってそんなことを言われても困る。

コナコーヒーの等級は上から、Extra Fancy, Fancy, No.1, Select, Primeと続く。この中のFancyという単語も要注意。日本語でファンシーは空想的なさま、少女趣味的なさまを表す。確かに、英語でも空想的な意味合いがあるが、より一般的には高級な、豪華な,お洒落なという意味。我々コナコーヒー農家はExtra FancyやFancyを決して「これヤバ、まじでカワイくない?」という意味では使っていない。「高級」という意味である。たとえハローキティの絵のついたExtra Fancy Coffeeがあったとしても(本当にあるかどうかは知らないが)、「キティーちゃんぽくってかわいいコーヒー」という意味ではない。

先日、コーヒーに関する日本のテレビ番組で、「Flavor(香り)」と誤訳しているのを見かけた。これもよくある誤解。英語のFlavorは香りではなく味。口に入れた感覚だ。確かに、古英語では香りを意味したこともあるので英和辞典に香りという訳が載ってはいるが、現代では口に入れた際の感覚を指す。ただし、Taste(味)とは違う。Tasteは甘味 · 酸味 · 塩味 · 苦味 · うま味などの味を意味する。一方、FlavorはTaste(味)に、Aroma(香り)やMouthfeel(口当たり)を統合した感覚を表す。日本語の風味に近い。

日本でフレーバー・ソープなるものを見つけた。香り付き石鹸と言いたいのだろうが、これでは味付き石鹸だ。お土産に配ったら「日本人は石鹸を食べるのか?」と、とてもうけた。そこで、一応念のため食べてみた。封を開けるとイチゴミルクの良い香り。期待は高まる。口に入れたら、なんと本当にイチゴの味がした。最近は日本では石鹸を食べるのかと感心して、調子に乗ってどんどん食べたら、気分が悪くなった。これには泡を食った。ブクブクブクー。やっぱり、石鹸を食べてはいけない。

コーヒーの世界では香りはFragrance/Aroma。Specialty Coffee Associationのカッピングの評価項目は10項目。最初の3項目は、1)Fragrance/Aroma(香り)、 2)Flavor(風味)、3)Aftertaste(後味)。Fragranceがお湯を入れる前の挽いた粉の香り、Aromaはお湯を入れた後の香り。Dry FragranceとWet Aromaともいう。Flavorは味と香りと口当たりを統合したもの。そして、Aftertasteは、コーヒーを飲み込んで、香りや口当たりが消えていった後に残る味、余韻を意味する。

最後に、Yamagishi Coffeeといえば、日本では「山岸が作っているコーヒー」ぐらいの意味だが、ハワイでは「コナで最も品質の良いコーヒー」という意味で使われる。高品質のコーヒーを、This coffee is almost like Yamagishi Coffeeと表現するが、「あの山岸コーヒーに並ぶくらい素晴らしいコーヒー」という最大限の賛辞である。(真っ赤なウソです。そんな賛辞は、わが家でしか通じません。)
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