モーハワイ☆コム

コナコーヒー収穫後の作業(採り残した実の除去)


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一週間かけて、まだ枝に残っているコーヒーの実を全て取り除いた。1,500ポンド(700キロ)以上になった。これは今シーズンの収穫量の1割に相当。もったいないけど翌シーズンに害虫が繰り越さないための大切な害虫対策。

今シーズンは、私が尊敬する近所の友人F氏が収穫を手伝ってくれた。彼は今回取り除いた緑の実を50キロくらい持って帰った。なんでも、リキュールに漬けて、実の中のエキス(カフェインやポリフェノールなど)を抽出するらしい。毎朝、うちのノニ畑で作ったノニジュースとそのコーヒー・エキスを飲むのが彼の健康法。それがあの驚くべき元気と体力の源で、おかげで彼には昼間でも金星はおろか土星まで見えるらしい。
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ハワイコナコーヒー 今シーズンの収穫終了


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今シーズンの収穫が終わった。8月から8ラウンドかけて、16,200ポンド(7,300キロ)を摘んだ。大胆に剪定して枝の数を減らしたので、生産量は昨年の半分。

シーズン終了宣言の1分後からは翌シーズンがスタート。まだ、1,000ポンド以上は木に生っているが、緑のまま摘み取って廃棄する作業を開始。

最終ラウンドは2日間の収穫の前に5日間かけて虫食いの豆を摘み取った。これ以上、収穫を続けても害虫が増えるだけ。畑からすべての実(害虫の家)を取り除き、新シーズンに向けて、畑から害虫を一掃する。
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コナコーヒーの花が咲いた(シーズン最初)


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少しだが、翌シーズン最初のコナコーヒーの花が咲いた。ハチの羽音が凄い。

明後日からは今シーズン最後の収穫。8月から始まった収穫も今回で8ラウンド目。

シーズン最後の収穫と翌シーズンの最初の開花が、偶然にもほぼ重なった。

最後の収穫前の準備として虫食い豆を除去する作業は5日かけて畑を一周して、一段落。

あさっての収穫に備えて明日は休憩。餅でも食おう。ピーナッツバターで食べるのがハワイ流。
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コーヒー畑に害虫襲来 ヤメテ―


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コナではエルニーニョの年は夏は雨が多く、冬は雨が少ないと言われる。確かに10月までこれでもかというくらい雨が降ったが、11月以降は、ほとんど降らなくなった。ハワイ大学はコナコーヒー農家に干ばつへの注意を促している。

ところが、1週間ほど前に久々にまとまった雨が降った。

雨が降るとCBB(Coffee Berry Borer)という害虫の活動が活発化する。乾燥中は実の中で待機していたのが、雨後、一斉に出てきて他の実に襲いかかった。

虫食い率が跳ね上がった。ヤメテ―っという感じ。隣の畑からもドンドン飛んでくる。

今週後半に今シーズン最後の収穫をするが、その前に、虫食い豆の除去。

半日でこんなに除去した。一日でこの倍。収穫開始まで、虫食い豆除去作業続く。
コナで一番虫食い率が低い畑の意地だ。
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コーヒー畑とニワトリ


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ビアトリクス・ポターの物語「あひるのジマイマのお話」。ジマイマは卵を産んでも飼い主に取られてしまう。義姉のレベッカからは「私は卵を抱える忍耐力はないね。あんたもないよ」と言われながらも、自分で卵を孵したいと願うあひるのジマイマ。

ピーターラビットが代表作のポター。英国の湖水地方の農場に住み、周りの動物たちの絵本の物語をいくつも残している。ハワイ島コナも湖水地方なみに田舎。うちの畑にもさまざまな動物がいる。鶏、七面鳥、フクロウ、野豚、ネズミ、マングースなど。近所で犬を飼っていないのはうちだけなので、動物が集まるのだろう。東京育ちの私にとっては、そういった動物に囲まれた農園生活は発見が多い。

うちの畑の鶏には2つのグループがある。一つは野生の家族。もう一つは道を挟んで隣の家が放し飼いしている鶏のグループ。

野生の鶏家族はすばしっこい。すぐに逃げる。痩せて足が速く、20m以内に近づくのは不可能。ロッキーでも捕まえられない。唯一近づけるのは雌がコーヒーの木の下でひとりで卵を抱えている場合。3週間も、ほとんど食べずに卵の上にじっと座り続ける。雨が降っても座っている。そばを通ると、こっちを見ながら警戒するが逃げたりはしない。

やがて、卵が孵る。12~3羽はいる。すぐに巣を離れ、ヒヨコを引き連れながら畑の中を行進する。しかし、畑にはマングースがいるし、空には鷹。毎週、行進するヒヨコの数が減っていき、大人になるのは1羽か2羽。野生の鶏の生活は楽ではない。

一方、お隣さんの鶏はたっぷりと餌を貰っているらしく、丸々と太っている。太りすぎで走れない。昼間はうちの畑に入ってきて、コーヒーの木の根元を掘り返して虫を食べる。コーヒーを摘んでいると、よちよちと足元に集まってくる。餌を与えるわけでもないのに、人を見ると、食べ物を貰えると思うらしい。

一日中纏わりつかれる。気にはならないが、がっかりすることが一つ。夕方、暗くなり始める前、もうひと頑張りとコーヒーを摘んでいると、「お疲れ様」とか「お先に」とかの挨拶もなく、「コココー」とか言いながら道を渡って隣の家に帰っていく。世代間の違いだろうか、一緒に残業して頑張ろうとかいう気持ちはないらしい。

ある日、コーヒーを摘んでいると、足元で、2羽が立て続けに「ココココココッ、コケー!ココココココッ、コケー!」とけたたましく鳴いた。よく見ると、コーヒーの木の下に2か所、卵が10数個ずつある。知らなかったが、この定番の鳴き声は雌鶏が卵を産んだ時の叫び声で万国共通だそうだ。

お隣の飼い主には内緒で、こんなところで姉妹で仲良く産んで、あひるのジマイマみたいに自分で卵を孵したいのか。それは、お疲れ様と思い、バナナの皮をやると、すぐに巣から立ち上がり食べにくる。卵を抱えた野生の雌鶏とは大違い。

よく見ると、頻繁に出歩く。ジマイマと同じで忍耐力がない。そんなに出歩いて卵は大丈夫かと心配していると、夕方、私がまだ摘んでいるのに、「コココー」と言いながら隣の家に帰って行った。おいおい、卵があっても帰るのか?夜はほったらかしかよ。

やっぱり卵は孵らなかった。知らなかったが、野生と違って、家禽は外で卵を孵せないんだ。安全快適で食糧豊富な家があるから、わざわざ外で敵に怯えながら3週間も飲まず食わずで卵を抱えたりしないんだ。「あひるのジマイマ」は当時の子供の読者もそれを知っていることを前提に書かれた物語なのかも。’Jemima Puddle-duck said that it was because of her nerves; but she had always been a bad sitter. ’(ジマイマは神経質になっていたからというけれど、実は卵を抱えるのが下手なんです)

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冬至の夕陽


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私の家は真西を向いている。家からコーヒー畑を見下ろすと、その先に広がる水平線に落ちる夕陽がきれい。春分と秋分の日には真正面に夕陽が落ちる。夕陽の位置は、夏には右に移動し、冬には左に移動する。常夏のハワイとはいえ、夕陽の位置で季節を感じる。

今日は冬至。夕陽は年で最も左に落ちた。

コナは経度155.59、緯度19.39。これに基づき計算すると、今日の夕陽は午後5時51分に正面(西)から約25度ほど左(南)に落たことになる。

夏至と冬至では約50度の開きがある。随分と大きい。季節を感じさせるわけだ。

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アマサギ(Cattle Egret)


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コナコーヒー摘み、今シーズン7ラウンド目終了。
今日は休憩。
アマサギ(Cattle Egret)もコーヒーの木の上で休憩中。
ハワイでは、よく牛の背中に乗っている鳥。
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雑誌「珈琲と文化」2018年秋号の原稿


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少し前のことですが、雑誌「珈琲と文化」2018年秋号に拙稿が掲載されました。HPに転載したのでご笑覧ください。
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ハチミツとコーヒー


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朝食は自家農園で採れたハチミツと、自家農園で採れたコーヒーと、庭から採れたパパイアに、妻が焼いたパン
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CPOとCAL (Chief Picking Officer vs Cheap Asian Labor)


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私はYamagishi Coffeeの会長を称している。妻が社長。ただし社員は我々2人のみ。

私がNYで勤めていたMerrill Lynchにも階級がある。当時は下からAssociate、 Senior Associate、 Assistant Vice President(AVP)、 Vice President(VP)、Director、 Managing Director(MD)、 Executive Vice President、 President、 Chairmanと出世の道は険しい。

一般には大卒でAssociateとして入社。2年くらい丁稚奉公をしてSenior Associate。何割かはこの辺りで一旦辞めてMBAに行く。MBAで好成績を収めると、AVPで入社する。2~4年でVP。ここまでで半数以上が脱落するし、この時点で既に30歳前後。

そこからは実力と努力と運次第。雇用の保証は一切ない。成果が上がれば出世するし、業績が悪ければ解雇される。なかには40歳代前半でMDの上のExecutive VPになる人もいる。彼らエリートはやがて次期社長か、引き抜かれて他社の社長に収まる。

そんなエリートとは違い、才能に乏しい私は、がむしゃらに働くだけ。成果主義なので残業代は出ない。残業すればするほど、時給に換算した給料は下がる。残業のしすぎで、仲間からはCheap Asian Labor(アジアからの低賃金労働者)とからかわれた。タイトルはMD&CAL(Managing Director & Cheap Asian Labor)だ。スマートに働く人が羨ましい。

 さて、従業員2人のYamagishi Coffeeでは、私より妻の方がコーヒー摘みが上手い。速いし、きれいに摘む。実力は彼女の方が上なのに、なぜか私が会長だ。でも、彼女には社長兼CPOというかっこいいタイトルを授けている。Chief Picking Officer。

収獲の最盛期には地元の人を含め、メキシコ人などのピッカーを雇う。新顔のピッカーが来ると、少し離れて摘んでいる私のことを「あそこにいるチーノ(中国人、スペイン語では東アジア人全般を指すらしい)は誰だ?」と古顔のピッカーに尋ねたりする。古顔が「あれがパトローネ(農園主)だ」と説明すると、ビックリ顔。少し間をおいて「この農園は賃金をちゃんと払ってくれるのか?」と心配そうに相談している。農園主がコーヒーを摘む農園はほとんどない。あっても、自分で摘まなければならないほど金に困った農園主は賃金の支払いにも滞るというのが、彼らの思考経路らしい。

 確かに農園は赤字だが、賃金の支払いに滞ったことはない。腰痛で苦しんでいるため、周りの農園主や医者からは収穫は人に任せろと言われるが、「良質のコーヒーを作るには、きれいな収穫が最も重要」が信条で、自分が中心になって摘む以外に品質を保つ方法が見つからないので、自ら摘んでいるだけだ。

メキシコ人達と一緒に摘むと妻が一番速い。さすがCPO。「うあー、あのムチャチャ(お嬢さん)速い!」と言いながら、大男たちが「Vamos! Vamos!(頑張ろう)」と声をかけあう。しばらく大男らの尊敬を集めた彼女だが、やがてセニョーラ(農園主の奥様)だと判って、またビックリ。だが、彼女は「私は弁護士(Abogado)です」と自己紹介したつもりが、Avocado(食物のアボカド)と発音してしまい、アボカドちゃんになってしまった。

ピッカーには、きれいに摘むようお願いしている。摘める量が減るうえに、他の農園ではそんな面倒なことは要求されないので、嫌がられるが、その分賃金を多めに払う。おかげで我々はタダ働きの上、農園は万年赤字。それでも、我々は彼らより朝早くから摘み始め、夕方遅くまで摘む。しかも、速くきれいに摘む。圧倒的な実力を見せれば、彼らも嫌とは言わずについてきてくれる。

私はハワイでも相変わらずCheap Asian Laborで、がむしゃらスタイルだ。いくつになっても自分のスタイルを変えるのは難しい。もっと、スマートにやってみたいものだ。
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