以前にカハラの映画館で観た映画、「ファミリー・ツリー(The Descendants)」が、アメリカのロードショウから半年遅れで5月18日から日本でも始まっています。''映画「ファミリー・ツリー」のロケ地を訪ねるツアー''の予習で、セイフウェイの1ドルDVDをレンタルして再度映画を観てみました。

ストーリーはすでにわかっているので、DVDで再度観てみると、劇場で観た時違う観方ができるものです。役者の演技のバックに流れているサンドトラックの音楽が、とても効果的に使われていることを改めて知らされました。

映画の各場面で流れるのは、生粋のハワイアン・サウンドです。今までのハリウッド映画は、エルヴィスの「ブルーハワイ」に代表されるようにハリウッドで作られた映画音楽でした。「ファミリー・ツリー」のように、本格的にハワイアン・ミュージックだけをサンドトラックにしたことは、今までにないことでしょう。

スラックキー・ギターの演奏がほぼ全編で流れています。選曲がそれぞれの場面にぴったりしたもので、映像で表現される映画にハワイアンの音楽がとても大きな役割を果たしています。映像のただのひらぺったい内容に、感情や風景を感じさせる役割を音楽が担っています。ハワイアンを加えることによって、スクリーンに広がる世界はハワイそのものを表現することに成功しています。音楽によって、スクリーンでは匂わないハワイの花の甘い香まで感じられそうです。

スラックキー・ギターの曲の数々がハワイの心地いいそよ風を運んでいます。スラックキー・ギターとは、ギターのチューニングが正規のものではなく、ゆるめられた状態にチューニングされた(スラックキー)ハワイ独特のものです。スラックキー・ギターのゆるやかな音色とハワイの映像がこれほどマッチしているのは、製作者がサンドトラックにも拘ったからでしょう。アレクサンダー・ペイン監督がこのサウンドトラックについて、「多くの人たちと、かくも美しいハワイアン・ミュージックの素晴らしさを分かち合いたい」と語っていることからもわかります。

かつてのスラックキー・ギターの第一人者であるギャビー・パヒヌイ(Gabby Pahinui )やケオラ・ビーマー(Keola Beamer)だけでなく、現在活躍するマカナ(Makana)やジェフ・ピーターソン(Jeff Peterson)の演奏も忘れられません。個人的に好きなジェフ・ピーターソンは、日本でのロードショウを前に東京のイベント試写会でスラックキー・ギターの生演奏を披露しています。

映画では、ジェフ・ピータソン(Jeff Peterson)のアルバム「マウイ・オン・マイ・マインド(Maui On My Mind )」から、「ハワイアン・スカイズ(Hawaiian Skies)」が選ばれています。映画が始まって45分頃のシーンに使われています。軽快なスラックキー・ギターの音色は、アラワイ運河でカヤックーをする人たちの風景、カピオラニ通りと日系人墓地、ダウンタウン・ビッショップ通りのアレックス・ボールドウィンの建物の風景にぴったりです。

アメリカと外国のCDジャケット(ポスター)が微妙に違うのも興味あります(下の画像参照)。一見すると、ほとんど同じ構図ですが、主人公を演じるジョージ・クルーニ顔の向きがわずかに違います。外国版では横を向いているジョージ・クルーニですが、アメリカ版では振り返って後ろの2人の娘を見つめています。ジョージクルーニの顔がよくわかりませんが、父と子の関係、すなわち作品の原題の「The Descendants(子孫) 」の意味が明確に伝わってきます。

一方外国版では、俳優ジョージ・クルーニの顔をはっきり見せることによって、彼の役者としての力を借りて映画興行をのばそうとする意図があるのは仕方ないことでしょう。CDジャケットにもストーリーがある映画「ファミリーツリー」のサウンドトラックは、映画を観るといっそう素敵なハワイの宝物になる1枚のCDになりそうです。

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アメリカのポスター&CDジャケット


外国のポスター&CDジャケット
Jeff Peterson 「Hawaiian Skies」

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