| ---- ハワイの食べ物 -----
多民族に形成された国、ハワイ。1779年にキャプテン・クックがハワイを「発見」してから、多種多様な民族がハワイに移り住んだ。先住のポリネシア文化と持ち込まれたそれぞれの文化はとけあって、ハワイ市民の生活様式となっている。ハワイに世界各国料理がそろうのには、こういった背景がある。ハワイの食事は、現在では合衆国本土とほとんど変わらないが、アジア系住民が多いため、中華料理店や日本料理店が多い。伝統的なハワイアン料理もしばしば賞味されている。特にルアウの祝いで食べる料理が親しまれているが、タロイモ、ヤムイモ、ココヤシ、パンノキ、バナナ、パイナップル、パパイヤ、マンゴーなどや、各種の魚、イルカなどが使用される。土を掘って焼け石で焼くブタの丸焼きなども有名である。
「 Kaukau 」ハワイの人々は食べ物をこう呼ぶ。食べ物一般を総称する言い回しだ。では、ハワイの伝統的な食べ物とはどんなものだろうか。代表的な4品を紹介しよう。
※ Laulau(ラウラウ)
ポーク、チキン、ビーフや魚などをKaro(カロ、タロイモ)の葉で包んで蒸し焼きにしたもの。本来は、地中に埋めて(imuという)蒸し焼きにする。葉は食べず中身だけ食べる。
※ Poi(ポイ)
Karoの根、つまりタロイモをゆでてつぶし、水を加えてよく練ったもの。スナックとして塩味やしょうゆ味で食べてもいいし、砂糖をかけてデザートにしてもよい。
※ Lomilomi Salmon(ロミロミ・サーモン)
生のサーモン、タマネギのみじん切り、トマトの角切りをハワイの岩塩であえたもの。ロミロミとは「マッサージ」を意味する。手でサーモンをもみもみマッサージするという感覚?冷たくして食べるとおいしい。
※ Kahlua Pig(カルア・ピッグ)
ポークをまるごとimu(前述)で蒸し焼きにする。細長く切って、ポイやロミロミ・サーモンと一緒に食べる。
次はハワイ料理にはかかせないタロイモ(ハワイではカロという)について詳しく書こう。
---- Karo(Taro Plant)-----
タロイモはサトイモの親戚で、ハワイの先住民の主食だった。日本人にとってのコメと同じ感覚。ハワイの人々はカロ(イモ一般をさすハワイ語)と呼ぶ。カロは他のどんな食べ物よりも生命力、滋養があると信じられている。その昔、Wakea(空の父)とPapa(地の母)の最初の息子、 Haloa-nakaは死産だったため埋葬された。そこに1本の植物が生えてきた。その植物が現在のカロで、 WakeaとPapa の娘、 Ho'ohokulani のためにWakeaが大切に育てた。息子の名前からHaloaとも呼ばれ、「永遠に呼吸し続けること(永遠の命)」を意味する。
生命を意味するカロは、昔はハワイの人々の主食で、人々の生活に深く関わってきた。当時は300種もあり、現在はそのうち87種が確認されている。葉、花の大きさ、色、背丈がそれぞれ異なり、繊維質の堅い根は、白、黄色からライラック(薄紫)色やピンクまで種類によってバラエティに富む。種類にもよるが、葉はほうれん草のように、根の部分は焼いたり、ゆでたり、蒸したり、またはポイとして、カロはそのすべての部分を食べることができる。
カロの葉には、ビタミンA、B、C、カルシウム、鉄分、りんなどが含まれ、根の部分は炭水化物を多く含み、体内のペーハー・バランスを整えるアルカリ食品。ハワイの赤ちゃんは離乳食としてカロを食べる。また、ソビエトの宇宙飛行士がインスタント・ポイを宇宙食に用いたこともあるらしい。消化作用とビタミンにあふれるポイをハワイの人々は「soul food(魂の食べ物)」と呼ぶ。普通は作りたてを食べるが、少し時間をおくと酸味がでて違った風味になる。
ポイとカロには薬効もある。ポイは腹痛を鎮め、カロの茎は血止めに、カロの葉をすりつぶしてハワイの岩塩と混ぜたものは、患部に塗ってカロの葉で覆うと温湿布薬となる。
---- ハワイの農産物 -----
すぐれた自然環境を活用した農業はハワイの産業の主軸となっている。なかでもサトウキビとパイナップルの大規模なプランテーションは農業の主軸で、サトウキビはアメリカ資本のカウアイ島における試作(1835)以来、アメリカ市場の拡大、とくに互恵条約による輸入税の免除によって急速に発展し、人工灌漑の発達とともに栽培面積も増加し、全諸島にひろまった。単位収量も多く、1967年の産額は120万tに達している。生産性も高まり、1haあたり平均18.1t(最高44t)は世界の最高である。サトウキビは成熟するまでに14〜24ヶ月かかるため、畑には若いキビと収穫直前のものが交錯している。耕地の1/2は灌漑され、収穫したものは地元の工場で粗糖とし、カリフォルニアに送られて精糖される。陸地の8%が耕地、28%が放牧に使われ、全耕地の3/4はサトウキビ畑であるが、年間に実際に収穫できる面積は95000ha程度しかない。パイナップルの栽培は19世紀末に始まったが、サトウキビ畑よりも高位置に、またはサトウキビに適しない乾燥地によく作られる関係上、今日では栽培面積も拡大し、大部分は缶詰に加工して合衆国に送られる。パイナップル(年産約1億2800万ドル)は、価格ではサトウキビ(約2憶ドル)に次ぐ重要農産物であって、世界のパイナップル生産の半分以上を占めている。コナKonaのコーヒー(約600万ドル)もすぐれた品質で知られている。畜産(約3800万ドル)は最近次第にその重要性を増している。広大なサバナの草地を利用した大放牧地が各地にあり、牛や羊が飼われている。サンダルウッドは、1810〜25年頃に主として中国向けに輸出され、重要な産物となっていたが、30年頃までにはほとんど伐採されつくした。水産業も重要で、カツオ、サバの漁獲が特に多く、年間約300万ドルの収益をあげている。工業は一般にそれほど盛んではないが、サトウキビ、パイナップル、米、コーヒー、魚などに関連した工場が各地に見られる。
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