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 <15> 消えた宝の木、白檀(びゃくだん) /ハワイアンエコロジー6


白檀の花





白檀の木

写真の木は■学名 Santalum ellipticum,
(Hawaiian Sandalwood)
ハワイ語では iliahi alo’e イリアヒアロエと言うようです。通常、ハワイでは Sandal wood (サンダルウッド) と言います。

さて、このハワイに自生する植物はハワイの歴史を彩り、あっという間に消えていった、ほんの一瞬のスーパースターで 幻の銘木と言われた植物です。 熱帯の常緑樹で、インド、インドネシア 太平洋諸島に広く生育、初めは独立して生育し後に他の植物に寄生する珍しい木です。春に写真のような紫の花を咲かせます。

なぜ、ハワイに歴史を彩ったかと言いますと、その第一の理由はこの木の幹が良い匂い を発するから、そしてハワイにたくさん自生していたからです。 白檀は、その芳香により、宝石箱や飾り工芸品用の木材として、特に中国、インド、ネパールなどで珍重されまた、仏教圏では仏像、数珠など仏事に使用する道具の材料として貴重な木なのです。インドではこの木で作られた寺院もあるそうで、何世紀にも渡り気品ある香気を発しているそうです。お線香などにも含まれているようです。 この木のすごいところは、熱を加えなくても独特の芳香を充分に放ち続けるのです。

さらにこの良い香りは、人の心のストレスを軽減し、リラックスさせる効果があり 消毒作用、利尿作用、荒れた皮膚などにも効果があり、アロマトリートメントなどに広く利用されており、以外と私達に身近に使われているのです。

18世紀の終わりにハワイを統一したカメハメハ大王は、ハワイの古来の習慣風俗を大切にしつつ住民の信頼を築き、同時にフレキシブルな考え方をもっていました。 彼は、外国船の誰かから、白檀の木がハワイ山中に多く生育しており、その木は中国方面に高く売れるという情報を得、利に聡い彼はシメシメと思ったのでしょう。 またハワイに自生する白檀は良質であるということも判り、彼は正に『金のなる木』を見つけたのです。彼は即座に白檀の伐採、販売を手がけ、しかも王国の専売制にして、 王朝の財政基盤を確固たるものにしたのです。この白檀貿易でハワイ王朝にもたらされた金額は 300万ドルとも400万ドルとも推定されるそうです。

しかし、その後カメハメハ2世、3世の時代に王朝の不幸はゴタゴタなどで、統制がとれなくなり、白檀の木が無制限に伐採、輸出放題になり 誰も保守保存など考えず、いつの間にか白檀の木がハワイから消えてしまったのです。今でいうならば、人為的な自然破壊のようなものです。

大変 残念なことですが、どうも産出国のほとんどが、このような形態をたどっており、それに気がついて政府が管理を行い、また違法な伐採の繰り返しで Endangered の状態になっているようなのです。

大分前の話ですが、マウイ島で、ハレアカラ山のオプショナルツアーなどに参加すると、山の中腹の道路沿いにわずかに残っている白檀の木の前でバスを止めて、ガイドさんが説明を受けた記憶がありますが、今はどうしているのでしょうか。写真はそのマウイの わずかに残っている白檀の木です。

ハワイでも一部の研究者達によって保存研究が行われているようですが、 全世界的に貴重で高価な木であり、大切に管理 していかなければならないことは間違いありません。 如何でしょうか、一度 この白檀を使ったアロマトリートメントを受けてみませんか?

参考■
モーハワイ・ハワイタイムマシーン
Un-official Hawaii Book テレンスバロー著 原蓉子訳
アロハ年鑑
写真提供■Mike Vijda

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