<12> マノア・イン・ザ・レイン

Manoa in the Rain

There's a special place I know
On this island that I go
When I need some time, for peace of mind
Or when I'm feeling low

It's a place I like to go
To get away and be alone
To where I feel the love and blessings of
Manoa, in the rain

Chorus:
Manoa, in the rain, may I be with you again ?
What I feel inside when days are bright
Could never be the same
Than in the beauty of Manoa, in the rain

I met a girl not long ago
Someone I'd like to get to know
Well, we spent some time and walked awhile
At Manoa, in the rain

It was there our hearts embraced
In the cool and misty rain
Then we kissed goodbye, and said we'd try
To meet there once again

(Chorus)

Manoa, in the rain, may I be with you again ?
What I feel inside on days there when the sun would shine
Could never be the same, or ever take away
The beauty of Manoa, in the rain

Composer: Barry Flanagan

マノア・イン・ザ・レイン

特別な場所があるんだ
この島にある僕が行く場所
心を静める時間が欲しくなったとき
気持ちが沈んだときに

僕はそこへ行く
心を安めに
マノアの雨が
僕を愛で包んで清めてくれる

コーラス:
マノアに雨が降る、あなたと一緒にいてもいい?
晴れた日の僕の心も
もう同じではなくなった
雨のマノアの美しさを知ってしまったから

少し前に出会った人がいる
僕が気になっている人
一緒に歩いて時間を過ごした
雨のマノアで

そこで僕たちは抱きしめあった
冷たい霧雨のなかで
さよならのキスをして約束した
もう一度ここで会おうって

(コーラス)

マノアに雨が降る、あなたと一緒にいてもいい?
太陽が輝く日の僕の気持ちは
もう同じじゃない、
だから奪わないで
この美しい雨のマノアを


訳詞:吉見大介



吉見大介
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ご存知、HAPAの名曲中の名曲。そして僕の Favorite Hawaiian Songs のトップ3に入る曲です。

マノアとは土地の名前で、僕はここに2年半前に引っ越してきました。

ワイキキから車で内陸(ハワイ語でマウカ)へ20分、タンタラスの丘とヴァアヒラ・リッジに挟まれた谷間がマノアと呼ばれるエリアです。谷へは2通りの入り方があります。谷の入り口にあるハワイ州立大学マノア校の広大なキャンパスを右手に見ながら走る、ユニバーシティ・アベニューからオアフ・アベニューへ続く道を行くか、タンタラス側の谷の入り口にあるプナホウ・ハイスクールを右手に見ながら走る、プナホウ・ストリートからマノア・ロードに続く道を行くか、のどちらかです。

どちらから入っても、マノアに入っていくときの景色は楽しめます。周りの木々の緑はどんどん濃くなって、オレンジ色のアフリカン・チューリップや、白いプルメリアや、赤いハイビスカス、薄紫のブーゲンビリアなど色鮮やかな花が目に飛び込んできます。

木造でカントリー調な家々が並び、しっとり、ひんやりした空気が流れはじめます。ワイキキより確実に気温が低くなっていくのが感じられます。行く手にはコオラウ山脈が立ちふさがっています。この山の向こう側へ続く道はありません。マノアの谷は通り抜け不可能の行き止まりなのです。

山の麓は森です。コオラウの山頂でつくられる雲が降らす雨によってできたマノアの森はコケむす緑の森。奥には小さな滝が流れていて、そこへ続くトレッキング・コースは以前から地元の人はもちろんアメリカの観光客に人気がありましたが、最近では日本の観光客のすがたもたくさん見られるようになりました。

マノアの谷は、全体的には緑に囲まれた郊外の閑静な住宅街といった趣。水が豊富で環境の良かったこのエリアは、昔からハワイアンに愛され大事にされてきた土地で、ハワイの王族が多く住んでいたらしい。土地の「氣」というものがあるとすれば、マノアのそれはかなりいいものである、と僕はふんでいる。ここは「虹の谷」と呼ばれるだけあって、本当に頻繁に虹が現れる。ダブル・レインボーだって珍しくない。満月の夜、青い月明かりに照らされたマノアの谷はまるで魔法だ。

ここに住む人たちは、マノアを愛している。
「マーラマ・マノア(マノアを大切に)」という標語がステッカーになっていたりする。マノアにはアーティストが多い。みんなマノアからインスピレーションをもらっているのじゃないだろうか。音楽家はマノアの曲を書かずにいられなくなるし、物書きはマノアについて書かずにはいられない。恋人たちはマノアで愛し合わずにはいられなくなり、傷ついた心は癒えずにいられない。バリー・フラナガンが書いたこの曲「マノア・インザ・レイン」は、サウンドもメッセージも、本当にマノアそのものだ。

マノア・イン・ザ・レインを聴きながら、こんなふうにマノアのことをメランコリックに想っていたら、霧雨が降る窓の外から、マノアの風がかすかに流れ込んできた。

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