| @ハワイの動植物
ハワイは海底火山の影響で形成されました。むかしは海底に沈んでいたのです。島ができた当初は動物も植物もいませんでした。後に鳥がやってきました。鳥は小さな虫や植物の種をもってきました。また、ときどき風にのって小さな種や胞子がとんできました。そういうわけで、ハワイに昔からある植物のほとんど(シダ科の植物、レフアなど)は、小さな種をもっています。海流にのって流れ着いた生き物もいます。ハワイのトカゲがそうです。トカゲは木などの漂流物にのってやってきました。ヤシの実も海流に流されてやってきたのではないかといわれています(学者によってはヤシはポリネシア人が持ち込まれるまで、ハワイにはなかったといわれています)
人間がハワイにやってきたのは1500年前になります。ポリネシア人でした。彼らはアウトリガーカヌーを自由にあつかい大海をかけめぐっていたのです。彼らがこのハワイに着いたとき、哺乳類といえば、コウモリとモンクアザラシくらいのものでした。両生類にいたってはまったくいませんでした。植物も多くの種類がいたわけではありません。ハワイの代表的な植物(例えばハイビスカス、プルメリア、タロイモ、パパイヤ、パンダナス、カバ、パンの実など)のほとんどは、当時ハワイにはなかったのです。それらはすべて、ポリネシア人のもちこんだものです。ハワイ州の木に指定されているククイナッツでさえ、ポリネシア人のもちこんだものです。ハワイの動植物を3種類に区別する方法があります。ひとつはハワイに昔からあった「自生種」。ふたつめはポリネシア人にもちこまれた「ポリネシア外来種」。そして最後はキャプテン・クック以来、つまり西洋へのコンタクトの後、持ち込まれた「近世外来種」です。ハワイのユニークなところは、その自生種のうち90%は固有種ということです。つまり、ハワイに昔から生息していた90%の動植物は、ハワイにしか生息しない珍しいものなのです。数で言いますと、8800種の固有種をハワイは有しているのです。
なぜ、そういうことがおきたのでしょう?それは、マイヤーの「創始者効果」(創始者原理ともいう)で説明されます。
ハワイに来た動物、植物の数は多くありません。そのため、元の集団から少数が隔離された状態になります。少数の種は、小さなグループの中で繁殖を繰り返します。こういう条件では、進化率が早くなるのです。そのため、隔離された小さな集団は、進化を繰り返し、違う種になります。たとえば、ロベリア(サワギキョウの仲間)はたった1種類の種から100種類の違った種を生みました。ミツスイという鳥も、もともとは1種類だったのですが、現在は50種類が知られています。ただし、ハワイ原産の動物植物の多くは、現在絶滅の危機にさらされています。すでに1000種以上が絶滅しました。オアフ島の低地で、ハワイ原産の生物を目にすることはまずありません。
Aハワイの鳥
ハワイには105種類の鳥がいました。ハワイにはもともと15種類ほどの鳥しかいませんでした。しかし、その鳥が進化をくりかえし、105種類に増えたのです。後にポリネシア人がハワイにやってきました。ポリネシア人は鳥を食料のために捕獲します。結果、35種類の鳥が絶滅します。
ジェームス・クックがハワイに来て以来、西洋とのコンタクトが多くなります。西洋のマントを見たハワイ人は、鳥の羽を使い豪華絢爛なマントをつくります。ビショップ博物館に展示されている、「マモ」というマントには45万羽の羽が使われ、8万羽の鳥が犠牲になったそうです。また、西洋人のもってくる動物や植物が、昔からいたハワイ固有の動植物の生息地を奪っていきます。鳥に関していいますと、150種類の鳥が外国からハワイにもちこまれたのです。その鳥がマラリアをもってきたのです。伝染病に抗体のない、ハワイの鳥は「木からばたばたとおちるように」、死んでいったのです。そのため、現在、ハワイ固有の鳥を見つけるのは、かなりの労力をつかいます。
ここでハワイの鳥のいくつかをあげてみます。
1. アパパネ Apapane (Himatione sanguinea)
アパパネは赤褐色の鳥です。生息地はオヒア林に集中しています。雑食性で、オヒアの蜜や昆虫を食べます。くちばしは若干曲がっています。
2. エレパイオ Elepaio (Chasiempis spp.)
エレパイオは一見するとメジロに見えます。しかし、メジロより太めになっています。カウアイエレパイオ,オアフエレパイオ,ハワイエレパイオの3種が知られています。3種類とも同じような鳴き声をしますが、なまりがあります。
3. アマキヒ Amakihi (Hemignathus spp.)
アマキヒの体色は黄緑がかっています。くちばしが少し曲がっているのが特徴です。ハワイアンアマキヒ,オアフアマキヒ,カウアイアマキヒの3種類が知られています。アマキヒも雑食で、蜜や昆虫、フルーツなどを食べます。また、エレパイオと同じようになき方に方言があります。
4. オマオ 'Oma'o (Myadestes obscurus)
オマオは褐色の鳥で、雑食性です。フルーツ、ベリー、種、昆虫を好んで食べます。オマオはハワイ島の高所にしか生息していません。
5. イイウイ I'iwi (Vestiaria coccinea)
イイウイのくちばしは独特です。赤く、長く、大きくカーブしています。鳴き声は大きく、発砲スチロールをすりあわせたような声です。オヒアの花の蜜しか食べません。
6 ネネ. Nene (Branta sandvicensis)
ハワイ固有のガチョウです。さとうきび畑のオーナーはさとうきびを食い荒らすねずみ退治のために、マングースを輸入しました。現在、いたるところにマングースを見ることができます。そのマングースがネネを襲いはじめ、ネネは一時絶滅の機会に苛まれたそうです。カウアイにはマングースがいないため、多くのネネがまだ生息しています。ハワイ島、キラウエア火山は高所であるため、気温が低くマングースはいません。そのため、多くのネネをキラウエア火山国立公園に保護目的で放しています。
7. パリラ Palila (Loxioides bailleui)
パリラは絶滅に瀕している鳥です。ハワイ島にしか生息していません。くちばしはフィンチのような形をしていますが、体色は黄色と白と独特です。ママネという木の種を主に食べますが、昆虫、花、新芽なども食べます。
|